2013年5月22日(水)
【赤い電車】
赤い電車が行ったり来たり 山から街へと街から山へと
たくさんの黒い群れを はき出しそして詰め込んでゆく
幼い頃の俺は線路沿いの田んぼ道を歩いていた
冷たいレールに耳をあて もうすぐ電車が来るから早く行こう
時にはレールの上にかんしゃく玉をいくつも並べ
電車が来るのを息を殺し ひっそりこっそり待っていた
今じゃ赤い電車は 頭の上をガンガン走り
砂でできた未来都市へ いけいけ走れ赤い電車
赤茶けた貨物を息苦しい顔して北から南へ運んでゆく
物珍しさに力いっぱい手を振れば 汽笛を一回鳴らしてくれた
時々この駅を通り過ぎる快速には腹が立ったっけ
一度でいいからアイツに負けたくねぇと 次の駅まで歩いていった
雨降る日には蒸し風呂みたいで おめかししたのに汗でビッショリ
窓から雨上がりの橋に そんな気持ちも飛んでった
今じゃ赤い電車は 頭の上をガンガン走り
砂でできた未来都市へ いけいけ走れ赤い電車
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